「第15回クリティカルソフトウェアワークショップ(15thWOCS2)」に行ってきました
お仕事に関係するので行ってきました。メモっときます。
https://www.ipa.go.jp/sec/events/20171129.html
開催概要
(以下抜粋)
クリティカルソフトウェアワークショップ(WOCS2: Workshop on Critical Software System)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が共催するワークショップです。
WOCS2は、宇宙・航空、医療、鉄道、自動車などのミッションクリティカルなソフトウェアの開発・運用・保守に関する技術やプロセスに焦点を当て、産業分野の枠、さらには産・学・官の枠をも超えた技術者・研究者の情報交換の場として実施してきました。組込みシステムや社会インフラに関わるシステムで、いかに信頼性・安全性を確保したソフトウェアシステムを作り上げるかを議論し、ソフトウェアシステムの信頼性・安全性の分野で貴重な役割を果たしています。
第15回目となる今回のWOCS2は「現場で働き始めたシステムズエンジニアリングなモデルたち」をメインテーマに掲げ、サブテーマを「STAMP,FRAM and IV&V」として、開催します。
- 日時
- 2017/11/29(水)13:30~17:30
- 2017/11/30(木)10:00~17:00
- 自分は都合により、2017/11/30(木)10:00~15:00だけ参加。
- 場所
- 慶應義塾大学 三田キャンパス
- 主催
- 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
- 参加者数
- 2日で約200人?
- 40代以上が7割?
- 2日で約200人?
- 発表資料
- 以下にのちほど添付される?
会場雰囲気
セッションメモ
IPA最新成果紹介
- IPAでまとめた現在のソフトウェア開発事情、傾向、ハンドブック制定の紹介
- 組み込み製品とエンタープライズ製品の比較
- 組み込みのほうがより後工程に工数がかかる
- 全体をみれる人が求められる
- マネージャの一番の関心事は品質向上
- 組み込みもIoTの流れから新たな保証要求(セキュリティなど)が必要。
- 所感
- 人材や工数比率のデータが、組み込み固有の傾向と問題という感じがしなかった(´・ω・`)
IV&Vセッション
- IV&V(Independent Verification and Validation)とは、第三者による検証や評価のこと。
- IV&V技術伝承問題
- 初心者に熟練者の技術や考え方を伝えるか。
- IV&Vで必要となる知見をGSNを使って可視化・体系化している。
- IV&Vトレーニングの開発~技術者を育てるのは難しい~
- ソフトウェア開発者が自分で学ぶことが多い。他業界だとその傾向が低いらしい
- ソフトウェア技術者がソフトウェア技術者に教育するノウハウがない。
- 教育も要求が曖昧なソフトウェア開発だと思って、PDCAを回しながら改善すること。
- 体系化と改善に「インストラクショナルデザイン(ID)」という思想を活用した。
- 宇宙飛行士訓練開発手法を適用したIV&Vトレーニング
- 宇宙飛行士の教育に使ったフレームワークをIV&V技術者の教育にも適用。
- その人がもつ「素質」と「能力」は区別すること。
- 教育を受けることができるのは「素質」がある人。素質とは論理的思考など。
- 教育で伸ばせるのは「能力」だけ。
- IV&V技術者教育のサービス提供します。
STAMP/FRAMセッション
- 安全解析に利用されるSTAMPとFRAMについての考え方や使い方について説明
- FRAMは安全分析手法ではなく、モデリング方法。UMLと同列。
- FRAMはレジリエンスエンジニアリングでのモデリング手法。レジリエンスエンジニアリングでの安全解析手法(リスクを見つける、対策する)は提唱者が現在検討中。
- STAMPよりもFRAMのほうが情報量が多い。データやり取りの位置付けが表現され、あやしそうなところに気づける。
- STAMPは仕様が曖昧な段階(上流工程)でも実施できる。いつでも実施できる。
- FRAMで機能間やり取りを可視化することにより、機能配置やアーキテクチャの改善にも利用できる。
- 機能において隠れている前提を見つけるのが難しい。
- どうしてJRの全ての踏切が協調してうまく動作しているのか誰も分かっていない。
- 潜在的にリスクを見つける(STAMP)のと、うまくいく成功を分析する(FRAM)は両方必要。
- 現在AIに対してFRAMを適用することを検討している。
- 所感
- 前から気になっていたレジリエンスエンジニアリングとFRAMの丁寧な説明がわかりやすくよかった。
全体所感
- STAMP/FRAMの安全関連の手法について理解が深まったので良かった(*´Д`*)
- IV&V・STAMP・FRAMの各業界での適用事例が知りたい(*´Д`*)
まとめ
想定外を想定したい( ˘ω˘ )