なみひらブログ

学んだことを日々記録する。~ since 2012/06/24 ~

品質を決めるもの

以下の書籍に「品質を決めるもの」について記載がありました。勉強になったのでメモっときます。

ゆとりの法則 ? 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解

ゆとりの法則 ? 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解

品質を決めるもの

著者(トム・デマルコ)は、過去最高のソフトウェア製品として「アドビ・フォトショップ」を挙げています。その理由を以下のように説明しています。

(以下、「第16章 品質管理 (p.126)」より)

フォトショップを最高のソフトとして選んだのには、次の理由がある。

  1. ユニークである。この製品が最初に発売された当時は、まったく類のない製品だった。
  2. 写真加工の概念を根底から覆した。
  3. 写真に対する考え方まで変えた(ヘレンはきれいに写っているが、マリーの写りがひどい写真も、捨てる必要はない。マリーの写りがよい写真と合成すればよいのだ)。
  4. 以前には想像もつかなかった事をできるようになった。
  5. 十分に工夫されている。特に、チャンネル機能はほぼ無限に応用がきき、その用途はいくらでも広がる。
  6. 完全に実装されている。たとえば、「元に戻す」機能を使えば、きわめて複雑な操作でも元に戻せる。
  7. 頭に入りやすいヒューマン・インタフェースを使っている。ほとんどマニュアルを使う必要もない。
  8. サードパーティーのアドオン・メーカー向けにインタフェースを提供している点で画期的である。
  9. きわめて安定している。


わたしがこのソフトを選んだ理由のうちの最初の9つを、ほぼ重要度の順に並べてみた。これら9項目のうち、欠陥がないことと関係しているのは最後の一つだけである。これが肝心な点だ。製品の品質は、欠陥の有無とはほとんど関係がない。もちろん、基本的にはすぐれた製品が、欠陥によって台無しになることはある(どの製品であれ、インタフェース・ブラウザを考えてみるとよい)。しかし、本当の品質を決めるには、欠陥がまったくないかどうかより、ユーザのために何をするか、ユーザをどのように変えるかという問題のほうがはるかに重要である。そのため、ブラウザは、腹立たしいほど頻繁にクラッシュしようが、品質の高い製品と見なすべきである。だからこそよく使うのだ。その品質は、なによりも有用性によって決まる。

品質と聞くと「製品のバグの量(総合テストで担保されるもの)」だと思いがちですが、ユーザ視点で見てみると品質(製品の質)も違ったものに見えてきました。"品質"の高いものづくりを目指したいものです(´・ω・`)

※ここでの「品質」と従来の「品質」は言葉的に分けたほうが良さそう(;´Д`)有用性(Availability)?価値性(Valuebility、なみひらの造語)?