なみひらブログ

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「Rakuten Technology Conference 2013」に行ってきました。

楽天主催のソフトウェア開発者の集い、「Rakuten Technology Conference 2013」に行ってきました。

開催概要

  • 2013/10/26(土) 11:00-18:00
  • 楽天タワー@汐留シーサイド
  • 参加者数 約800人
  • セッション/司会/質疑応答はすべて英語。通訳なし。
  • 受付/会場案内は日本語
  • http://tech.rakuten.co.jp/

会場雰囲気

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セッションメモ

Data Science of emotion - how to create Omotenashi service from data science -

  • 元ハーバードの理論物理学者(今は楽天サイトのデータ分析部門)の発表
  • 楽天とAmazonのサイトを比較しながら説明。
  • Amazonは視線が「値段->配送料->届け日」など項目の繋がりがあるようにできている。楽天は情報過剰で各項目につながりがない。しかし製品アピールや顧客感想など、Emotionにアピールするように作られている。
  • データ分析は、「サービスの最適化」と「イノベーション」のために存在する。
  • 楽天マートでのデータ分析の紹介。
  • 人は最大効果に目がいく性質がある。その他の小さい差分には目がいかなくなる。Milk/Egg Strategyと言う。
  • 例:人はどちらのスーパーに行くか。->多くの人はAに行くだろう。そして、Aで他の商品も買っていくだろう。
    • スーパーA  卵(98円)、パン(120円)、大根(120円)、ジュース(110円)
    • スーパーB  卵(148円)、パン(100円)、大根(100円)、ジュース(100円)
  • 卵は安い→けど来店すればその他をたくさん買ってくれる。ちゃんと「特売によるマイナスを差し引いても粗利を増やしたか」を見なきゃいけない。
  • ゲーミフィケーション(gamification):人々を動機付けるには、ゲーム性をもたせるのが一番。ゲーミフィケーション - Wikipedia

Keynote Speech /Aiming the Moving Target

  • 技術的なことではなく、ソフトウェア開発の心得的な内容だった。
  • 英語も聞き取りやすく、内容的にも一番印象に残った。
  • Keynote Speechをやる予定だった三木谷社長は当日欠席。(楽天イーグルスの日本シリーズ初戦のため?)
  • まつもとゆきひろさんが登壇。
  • [RakutenTechConf2013] Aming the Moving Target (Yukihiro Matsumoto) - YouTube
  • ヒトは3つの勘違いをしている。
    • 何を作っているかを理解している。
    • 何を作りたいかを理解している。
    • 状況は変化しない。
  • 多くの戦略はほとんど正しい。しかし、それは以後何も状況が変わらないということを前提としている。
  • 現在最も良い戦略は、Trial and Error(試行錯誤)。何度でも挑戦できること。ローコストで挑戦できること。
  • 昔はなんでの高価で、失敗が許されなかった(PCやネットワークなど)。今はそうではない。
  • 昔は「ソフトウェアを作成すること」が求められた。ソフトウェアを持てば、それだけで他社と差別化できた。
  • しかし今は「すごいソフトウェアを作成すること」が求められている。ビジネス価値を最大限にするために。
  • 会社で利用している技術についても、競争力維持に必要なもの以外はどんどんOSSにしていこう。
  • 未来は誰にも分からない。進み続けよう。よいソフトウェアを作ろう。

Japan Ichiba's Architecture

  • 楽天エンジニア
  • [RakutenTechConf2013][A-2] Japan Ichiba's Architecture - YouTube
  • 定期メンテナンスは、月に1回7時間である。2時スタート。
  • 24/7 Shoppingを目指している。
  • そのため、DBとAPP間にキャッシュを入れる取り組みをしている。
  • DBのサイズ4T、テーブル数100。
  • 方針
    • サービスを維持し続けること。
    • スピード、スピード、スピード。
    • 多くの機能/関係を作る。
  • DBアクセスについて、個々のモジュールがDBを叩いていたが、それを共通的なAPIに一本化した。
  • 多くはJavaで実装している。

Japan Ichiba's Architecture

The approach of Big Sale in Japan Ichiba

  • 楽天エンジニア
  • [RakutenTechConf2013][A-4] The approach of Big Sale in Japan Ichiba - YouTube
  • 楽天スーパーセール時にその高トラフィックに耐えられず、障害が多発していた。それに悪戦苦闘しましたというお話。
  • マスメディアの影響は大きい(広告など)。特にyahooニュースに取り上げられると、一気にアクセスが増える。
  • アクセスが多いのは、「楽天が優勝した瞬間」「楽天スーパーセールが始まる午前0時」「yahooニュースに載った時」
  • 楽天がクライマックスシリーズを優勝したとき、140Gbpsが最高。
  • サーバがダウンしたのは、ステージング環境でそのような負荷テストケースを実施していなかったため。
  • 障害対応のときは、お菓子や飲み物が用意される。三木谷社長も来た。
  • 負荷テストにjmeter使ってた。夜中に高負荷テストを実施した。
  • データをとってみると、ワーカースレッドではなく、キューがボトルネックになっていた。->改善。
  • 3倍で大丈夫だと思っていたが、6倍ものトラフィックがきた。
    • ロードバランサを急遽増やした。
  • 最初現在仮想マシンの数は最初300ほどだった。今は10000になっている。
  • 楽天イーグルスがもし日本一になっても、もうサーバダウンしないから期待してて。Don't miss it!

Lightning Talks

などなど。

所感

  • 行く前は、セッションは英語だということで心構えしてましたが「もしかして受付や案内も英語か!?」とびくびくしていましたが、そんなことはありませんでした。
  • 受付や案内の方(おそらく楽天社員)が日本語で丁寧に案内してくださいました。外国の方の案内者も日本語で誘導してました。
  • セッションについては、司会/質疑応答も含め、すべて英語でした。
  • 皆さん、流暢\(^o^)/
  • パワポ資料と、節々の単語でなんとか理解できたレベル。英語をまじめに勉強しようと思いました。(と思って10年が過ぎました。。。)
  • セッション内容としても、今会社で従事しているクラウドサービスに近いところもあり、勉強になりました。(やはり英語なので理解効率は悪い。。。)
  • もちろん技術/知識習得ということができれば良いですが、日本国内で気軽に参加できる「海外カンファレンスの擬似体験」として、良い機会になりました。

お昼

お昼は、楽天さん提供のフリーランチでした(´・ρ・`)感謝
※楽天社員は毎日無料らしい(チラッ
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